タイトル通り、本の感想文なのですが、その本を手に取るまでの話も描くのでやっぱり「私と~」になりました。
本の話に至るまでの近況も長いし、本の感想文も長いです。
まぁ、このブログは私の日記帳ですからね。
男性の同性愛の話あり。
ブログではお久しぶりになってしまいました。
eucheryです。
いきなりですが、去年の11月まで話は遡ります。
BFシリーズをなんだかんだでBF3から全部買っていたので、今回もBattlefieldV(以下BFV)のDeluxeEditionを予約していたのですが・・・
引っ越しと丸被りでした。
ええ、ついに私、宮崎県民から東京都民に戻りましたよ。
結婚で宮崎に飛んで行ったのに、まさかこんな早く戻ってくるとは思って無かったので多くの友人から「聞きづらいんだけど、離婚したの・・?」って聞かれまくった。(ええ?夫婦円満生活なうです。)
さて、引っ越しあるあるのお話です。
新居に自分は居る。
荷物も全部届いた。
PCもある。
しかし―
ネット回線がない。
なくなくオフラインでゲームをやり続けたり、実家のクソ回線(速度は並に出るけど何故か途切れる)でゲームをやったりし続ける毎日。
えーっとたしか…マムタロトの武器集めてたりしてたけど、途中で何度も落ちてごめんなさいってなった。
さぁ、
このネット回線を我慢し続けた日々のあと、ついに回線が繋がり、ゲームをやろうとしてみてください。
どれを最初にやろう?
何からやろう?
Twitterから??いやこれゲームじゃねえな。
いやいや、アンタ。
BFV予約してたでしょう。β楽しかったよね?
よし、やるか。
↓
馬鹿みたいにハマった。
BFVは賛否両論どころか批判ばっかりだしチーターに毎日キレ散らかしてるけど・・・おっとこれはまた別の記事にしよう。
今回は本の話だ。
で、BFVというゲームなんですが、第二次世界大戦が舞台のゲームです。
BF1もやってたっちゃやってたんですが、結局歴史が嫌い(BF1は70時間くらいしかやってなかった)なので歴史を学ばないまま終わりました。
しかし、BFVでは・・・
ドイツ軍の装備がかっこよすぎる・・・・・・(惚)
おっと手持ちのスクリーンショットを全て張り付けたら、このサイトはパンクしてしまいます。
そんな一途な気持ちがきっかけで、第二次世界大戦の事を知ろうと思ったんです。
歴史とかまったく知らない、嫌いな人間が第二次世界大戦についてゲームから少しずつ学び始めたのが去年の11月です。
ちなみにヨーロッパの地図もロクに知りませんでした。「イギリスって島国だったんだ」、そんなレベル。
12月には勉強がてらHoi4をやってみようとか・・・
もちろん、まだまだ勉強途中です。BFVがまだヨーロッパ戦線しかやってないのもあって東部戦線の話があまり分かっていません^-^このHOI4ではスターリングラードはドイツの土地になりました。
(こんな私でも東部戦線が一番大事だと思うんですが....)
そして、映画とかドラマも見るようになって・・・
(プライベート・ライアン、バンドオブブラザース、ザ・パシフィック、ハクソーリッジ、なんかよくわからねえナチゾンビ映画、フューリー、ハクソー・リッジ、ヒトラー最後のうん日間、ヒトラーが帰ってきた!、いやこれは別に戦争映画とかじゃないんだが・・・)
さて、ある日の事です。
BFVのキャラクターにHelmut(ヘルムート)君が居ます。
大変身勝手な二次創作をしているうちに、「ヘルムートって、言われてみれば名前長いから、あだ名とかあったんじゃないだろうか?」と疑問を抱き、Googleに聞くものの・・・しっくりくるあだ名が見つからなかったのです。
えーん、と泣いている旨のツイートをしてみたところ・・・
身近なお友達Tさん(いつもBFVを一緒にプレイしている)から
秒で答えを聞けた。
ムッティ=Mutti=日本語で言う所のママ
私の頭の中で彼は攻めなのでバッチリです。
ありがとうTさん。
思わぬ産物に、仲間の衛生兵Kさんからもリプライが飛んできます。
ちょっとちょっと。
聞きましたか。
奥様。
しかも同姓の恋人が呼んでいたらしいですよ。
これがネットの第二次世界大戦を生き抜いた老兵の語彙力だ
(kwsk、もう死語らしい)
という訳で、オススメして貰った(私が食いついただけ)本が
https://www.amazon.co.jp/dp/B00BN5GZXM/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1
こちらの「死の泉」でした。
でもまぁこの友人Tさん、「ホラーゲームはバイオハザードでも無理」という私にOUTLASTを薦めて来るド鬼畜生野郎なので、たぶんこの本もヤバイ(これには五重くらいの意味がある)んだろうなと思っていましたよ。去勢する物語ばっかり勧めてきやがる。
久々に読む本だったので(歴史も嫌いなら読書も嫌いのダメダメ人間)
電子書籍とか分からないし、古い本なので普通に古本屋で頼みました。
まぁきっとTさんが読むくらいだし(Tさんが読書好きという話は予め聞いていたのだが)200pくらいの単行本だろうな~って気を抜いてたら・・・
700p近くの分厚い鈍器が届いた。
よ、読み切れるのかコレ・・・
半年くらいかかるかなぁ、と思っていました。
7月24日、仕事終わりにポストを見たら届いてたかな。
丁度、7月の末くらいに酷い風邪になり、4回くらい病院行ったりしていたので、待ち時間や、調子の悪い日は横になりながら、ずっと本を読んでいました。
そしてお盆休みも実家に帰ってやることが無く、読み終わったのは8月11日。
嫌い嫌いと言っていた食べ物は食べてみたら意外にも美味しく、そして好きな物はペロりと平らげるタイプなんだろうなぁとしみじみ想いました。
読み終わった後、私は実家のベッドの上で2時間ほど天井を見上げていた。
虚無、虚無、虚無、
あ、そうだ、Tさんにこの気持ちを送ろう
この画像は推しカプについてしっかりまとめていたメモ
画像ネタバレだけど、ガビガビになってるから大丈夫だと思う。
さてここからは読書感想文と言う名の推しカプ感想文です。
私の近況はここまで。
もう古い本だけど、重大なネタバレはしてないつもり。
しかし700pもあるので、主人公の話はちょっとだけ。
推しカプの話よりそっちの方が作中では大事だよ。
""で囲んでいる言葉は引用文になります。省略有。
-
物語は3部構成に別れていますが、めんどくさいので第一部と第二部としかここでは描いてない。あと最初に言っておくとこれはミステリー小説で最後はホラーだ。
物語の舞台は敗戦間際の第二次世界大戦(1945年)(第一部)~戦後15年(1960年)(第二部)のドイツ。
第一部の主人公マルガレーテ(女性)は看護師(シュヴェスター)としてレーベンスボルンというみごもりナチ施設で働くことになります。SS(武装親衛隊)が適当に妊娠させた女・子供がめちゃくちゃいる。アーリア人が優遇されていた時代だから青目・金髪っていうだけでチヤホヤされちゃう。
このレーベンスボルンの所長クラウス・ヴェッセルマンがこの作中一番の畜生野郎です。SS所属のドクター。音楽が狂うほど好きらしく、ボーイソプラノを聞きたいがために男の子を去勢したり(去勢しておくと声が高いままになるらしい)、双子の体を一緒にさせることによって延命させたりする人体実験をしている。クラウスはレーベンスボルンにいるエーリヒとフランツという美しい声を持った孤児を養子に迎えたいと思っていました。美しい声だけが目当てです。執念深い。しかし、クラウスは独り身であり当時のドイツの法律では養子を迎えるために結婚する必要がありました。
さてマルガレーテの話に戻ります、昔付き合っていたギュンター(初恋の相手で、マルガレーテは今でも好き、手紙を出したりしている)との子供を妊娠しているが、ギュンターは遥か遠い戦線にいっちまってるし返事もこない、死んでるかもしれない。じゃあせめて子供だけで産んで幸せにするしかないって感じです。しかし父親がいないじゃないですか。
察しが良い方はお気づきかもしれません。クラウスは養子に迎えたいがために嫁が欲しい。マルガレーテに求婚します。マルガレーテはギュンターの子供を守りたい、この求婚を断ったらどこに飛ばされるか分からない(当時のドイツに安定の言葉はなく、子供の為にもレーベンスボルンに居る限り幸せだと判断した)ので、子供のためにクラウスとの結婚を選ぶことにしました。マルガレーテはクラウスと結婚してクラウスに身体を求められていても、「ギュンター」という言葉が出てきてしまいます。
さてクラウスは畜生野郎なのでマルガレーテと結婚したのにも関らず他の看護師(ブリギッテ)と子供を作ってしまいました。
それがゲルト・カーフェンです。
あ、やっと推しカプの片割れがようやく出てきました。産まれるまで250ページあるよ。
第二部からの主人公はゲルトとギュンター。
ギュンターはマルガレーテと晴れて再会できるだけどマルガレーテは様々なショッキングな出来事を見続けて精神を病んでしまい、ギュンターの事が分からなかってしまった。そんな愛の描写は切なすぎた。しかし、ここは当ブログでは割愛。700pもあるんだぞ、無理だ!
推しカプの話、いきます。
ゲルト・カーフェン(14歳→15歳)
看護師ブリギッテ・カーフェンとクラウスの息子にあたる。
170cm立派なアーリアンの容姿(金髪青目)で年齢よりガタイが良い。
母親のブリギッテが行方不明になってから一人になってしまい、こんな年齢から四苦八苦するストーリーが第二部。友人のペーターからの誘いがあり、銃が撃てるようになるから、という軽い気持ちで国防スポーツ団に入るがそこで出会った人間が・・・・
ヘルムート・チアーシュヴィッツ(20代半ば)だった。
チアーシュヴィッツ、声に出したい日本語(たぶんドイツの姓名には無い…?)
戦後に出来上がった国防スポーツ団の第二大隊[アーリアンの息子たち]隊長。
容姿は…
"蝋細工に碧い透明な石を嵌め込んだような繊細な顔立ちだが、からだつきはがっしりしている"
"あごには淡い金色の無精髭"(怪我をしたときの描写なので、普段髭が生えてるとは断定しづらい)
兄のチアーシュヴィッツ少尉は空軍で活躍した後に戦死、鉄十字章を授与された。その鉄十字章をヘルムートは作中の最後のシーンまで肌身離さず持っている。
(戦後のドイツでは鉄十字章の所持が禁止されていた)
ヘルムート一人に対して何十人もの相手を銃撃戦で無双するシーンや、バイクに軽やかに乗るシーンなどがある。かっこいい。
あと、同性愛者
ん?当時のドイツ国内では同性愛は禁止されていてキツイ罰則があるはずだが・・・
同性愛者です。
ゲルトはキツすぎる国防スポーツ団の訓練に耐えきれず逃げ出すのですが、ヘルムートが執拗に追ってきて(ここから既に愛があったかは不明だが)、ベッドの上でナイフを突き付けます。
そこから何故かゲルトが行く先々にヘルムートがいるという怪奇現象が起きます。
執拗すぎる。描写もめちゃくちゃしつこいから見て欲しい。
ゲルトはこの時ヘルムートの事を怖がっていました。
門衛が居るにも関わらず、鉄格子越しに話している時に無理矢理耳を舐めたりするくらい最初からヘルムートはゲルトの事が好きでした。
そしてついにド畜生野郎クラウス(父親にあたる)がゲルトの場所を突き止めた時、ヘルムートがゲルトを助け出してくれます。(ゲルトはクラウスが父親という事を知らないが一目見てクラウスはヤバイ奴だ、と見抜けた。良かったね)
そのあたりから、ゲルトはヘルムートへ徐々に信頼を寄せていきます。
この辺から萌えるポイントが盛りだくさんです。箇条書きで。
①ゲルトが無意識に吹いた口笛が「突撃隊の歌」(ヘルムートがいつも吹いている)→無意識のうちに好きになってる
②クラウスが逃げ延びた後、ヘルムートの家でゲルトは一緒に住みます。つまり夜も一緒。一緒に寝ている時にヘルムートからキスをされた後、「眠らせてくれよ」とゲルトは伝えるが…"ヘルムートに触れられるのは、不愉快ではない"、"それどころか、自慰では得られない心よさがあって困る"→ヘルムートに気持ち良さを感じている
しかしヘルムート、ちゃんと「眠らせてくれよ」と言われたのでつまらなさそうな話をゲルトにして寝かせてあげます。このシーン、たまらなく好き。
③ヘルムートから握手を求められて(ヘルムートがゲルトの胸元まで手を伸ばしている)、
"糸で引かれるように、ゲルトの手があがった。がっしり握られた瞬間、恐怖といっしょに、焚き火と歌の、自慰よりこころよい性感が、肌の奥に蘇った。"
そしてそのあと部屋に戻り、しごいた描写(しかも成功)がある。→ヘルムートの手で感じてしまい、その夜に自慰をするゲルト君。ありがとう。
④本作屈指の名シーン。というかこのシーンの為に私は読んでいたんだと思うと泣いていた。もろもろあって精神を病みそうになるゲルトは、ひとりぼっち。ヘルムートが助けにいくと約束しているがまだ来ない。繋がらないトランシーバーを片手にヘルムートを呼び出す。
"「ヘルムート、ヘルムート、こちらゲルト。応答どうぞ。
ばか。おまえ、耳がなくなっちまったのか。おれ、つぶれてるよ。
最高。ヘルムート、応答どうぞ。
....
あ、聞こえたか、今の音。手がすべって……。割っちまった。ガラス壜を、割りました。
報告終わり。くせえや。アルコール。ヘルムート、ムート、ムッティ……。助けて……」"(原文を少し飛ばしています)
トランシーバーが繋がって無いのに、独り言でこんなにもヘルムートの事を求めているんですよ。ちなみに↑に書いた引用文、だいぶ省略されてますからね。実際に本で文量を見ておったまげてほしい。
⑤そのあと、ついにヘルムートは約束通りゲルトを救い出します。ゲルトから抱きついて、ヘルムートは、
"キスを浴びせた"
感動の再会、感動のキッス、しかも浴びてる。
なんですかこの表現、明日から小説に使いたい。
そしてその二人がいた所に敵からの銃弾が飛んできます。彼らは間一髪で避けれます。映画か???
しかし1人の時に、ムート、ムッティ、って愛称を考えて呼んでいたのに、作中でムッティと面と向かって呼べるシーンは最後まで出ません。
ゲルトはきっと、ちゃんと愛称で呼びたかったんだろうなぁ。
彼らの愛の描写についてなんですが、マルガレーテとクラウスの歪んだ愛情や、ギュンターとマルガレーテの行違ってしまう愛とか、登場人物の愛が何一つ報われていなかったのに同性愛者の彼らだけが幸せな愛を育んでしまったんですよね。それゆえに美しく見えてしまうんですよね。(読み手によって感じ方は違うかもしれないけど)
推しカプを推すだけ推してしまいましたが、作中では彼らはどちらかというとサブストーリー的な感じです。
これは推しカプ関係ないけど、最後のあとがきにまでエェ!?ってなるシーンが残されています。いやだからこれはミステリー小説なんだって!!!!
なんか久々の読書なのにも関わらずぺろっと読んでしまったし、内容濃すぎたし、BFVでヘルムート推してたのに死の泉でもヘルムート推しちゃったし、身体がビックリしちゃったので落ち着かせるためにもツラツラ書いちゃいました。
こんなとんでもねえ本をお友達Tさんは思春期の高校生の時に読んだと思うと、彼女の性格・性癖のヤバさが伝わってきます(わるぐちじゃないよ)
良ければ読んでみてね!おわり!